「成田屋市川團十郎の書と絵画」成田山書道美術館で元日から開催 歴代の作品を展示
今回の展示では、成田山に関係する歴代團十郎の直筆資料がまとまって見られるというのが最大の魅力だという。歌舞伎の大名跡である團十郎は代々、同時代の狂歌師や絵師、書家と交流する文化人で、才能は多岐にわたり、たくさんの筆跡が残されている。屋号を「成田屋」としており、初代は自身が子宝祈願をした後に長男を授かったことなどからも信仰は篤く、現在でも成田山新勝寺との関わりが深い。
企画を担当する成田山霊光館の学芸員、猪岡萌菜さん(34)による見どころは成田山と関係が深い七代目市川團十郎画賛幅。木の枝にぶらさがった猿が水面に映った月を取ろうとする絵で、「身の程をわきまえないと失敗する画題と自身のへりくだった白猿という俳号、狂歌をひっかけてうまくまとまっている」という。「成田山に初詣をするついでにぜひ寄ってほしい」と話した。
入館料は大人500円、高・大学生300円、中学生以下無料。期間は休館日を除く1月1日~2月12日。開館は午前9時~午後4時で最終入館は同3時半。正月三が日は開閉館ともに30分延長される。