教科書検定制度は「不断の改善、非常に重要」 岸田首相見解
検定合格後に大量の誤記などが発覚したのは、東京書籍の高校教科書「新高等地図」。当時の検定で付いた意見は20件にとどまり、ドレーク海峡をマゼラン海峡とするなど複数の誤記が見逃された。永岡桂子文科相は「検定手続きの過程で、一部の誤記などを指摘しきれなかったことはたいへん遺憾」などと語った。
検定では「欠陥箇所(検定意見)数が著しく多い」(ページ数の1・2倍以上)場合は年度内に再申請できない「一発不合格」となる制度が導入されている。新しい歴史教科書をつくる会が主導する自由社の歴史教科書は元年度の検定で405件の検定意見が付いて不合格となっており、同会が2月、文科相あてに検定の公平性を疑問視する公開質問状を出している。