元宇都宮市議が4冊目の自費出版 「人生の指針」と評判に、シリーズ累計5万部超
塚田さんは酒類食料品店や学習塾を経営したほか、宇都宮市議を7期務めた。とくに英語は地元ラジオ局で番組の通訳を担当したほか、英単語記憶法に関する著書があり、現在も地域の人を対象にボランティアで教えている。藍綬褒章を受章し、米カンザス州にある都市ウィチタ市の名誉市民でもある。
平成4年、学習塾の生徒を通じて保護者宛てに毎週1回、エッセイを書き送っていたものを一冊にまとめて出版した。その際、船田元衆院議員に題名を「心の窓」とつけてもらった。
エッセイには和歌や短歌、俳句、古典の一文が散りばめられた。「身近な話題と一緒に読めば、和歌などの意味を覚えやすい」(塚田さん)からだ。また1冊目から3冊目までは、あえて文章を知人に手書きにしてもらって製本した。昭和時代までに活躍した「ガリ版印刷」のようにした理由について、塚田さんは「古き良きガリ版文化を残そうと考えた」と振り返る。
塚田さんは、講演などで全国各地を訪れて知り合った人に「心の窓」を贈り続けている。本をきっかけに多くの人との交流を深め、自宅に届けられた感想やお礼の手紙を大切に保管している。
最新刊の4冊目では福島県喜多方市校長会、栃木県市貝町教育委員会、同県警日光警察署などでの講演録をまとめた。親子の絆や愛国心の大切さ、同県の著名人や歴史などにまつわる知られざる話などがときには温かく、ときには厳しい語り口で記されている。
塚田さんの友人で元同県副知事の小菅充氏が寄稿した序文では「あまりにも内容が豊富で、『歩く百科事典』? 『移動人間図書館』? 何と表現してよいかと思うお方です」などと表現された。
塚田さんは「伝えたいことがたくさんあり、これからも本を出したい」と意欲的だ。(鈴木正行)