匠なくして祭りなし 「祭車」新造、引き継がれる情熱と技 三重 2023-05-27 北勢の各地域に残る石取(いしどり)祭で欠かせない山車の「祭車(さいしゃ)」。三重県いなべ市員弁町の石仏自治会は、長年使ってきた祭車が老朽化したため新造し、桑名市無形文化財保持者(漆工芸)の塗師(ぬし)、山本翠松さん(73)=同市安永=に漆塗りを依頼した。約7カ月にわたる作業を経て今月中旬、新装の祭車が自治会に引き渡された。今夏の祭りで地元住民にお披露目される予定だ。地域の伝統行事継承への熱い思いと匠(たくみ)の技が融合し、「祭りの主役」が次世代へ引き継がれていく。【松本宣良】