• オンラインツール
  • - 計算機
    • 文字数カウント
  • - ダウンロード
    • TikTok ダウンロード
    • Douyin ダウンロード
  • - Webツール
    • BASE64
    • Base64→画像
    • 画像→Base64
    • URLエンコード
    • JavaScript
    • タイムスタンプ
    • ユニコード変換
    • JSON整形
    • 拡張子変更
    • リスト作成
    • CSS最適化
  • - 暗号化ツール
    • MD5暗号化
    • ランダムジェネレーター
  • - 画像ツール
    • 画像圧縮
    • QRコードジェネレーター
    • QRコードリーダー
    • 壁紙プレビュー
    • 画像 EXIF
  • - 情報シート
    • 血液型遺伝
    • 服のサイズ
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
生きづらさを抱えたこの世界の片隅で、見捨てられた衣類を身につけ歩き続ける
2023-06-16
生きづらさを抱えたこの世界の片隅で、見捨てられた衣類を身につけ歩き続ける

青山七恵さんの近刊『はぐれんぼう』の書評を、「群像」2023年1月号より再編集でお届けします。


 クリーニング店に一度でも衣類を預けたことがあれば、この小説の世界に入りこめるはずだ。もし、預けたものを受け取り忘れたことがあるなら、いっそうこの作品の読者としてふさわしい。青山七恵の長編『はぐれんぼう』は、「あさりクリーニング店」にパートで勤めて7年ほどになる「わたし」と、その周囲で起こる思いがけない出会いを描く。

 この店で20年あまり働いている馬宵さんは何かと心配や不安を口にする。そばで聞いている「わたし」に向かって「あんたにはほんとの心配事なんてないでしょう」と皮肉めいたことを述べる。客から受け取るものは「汚れもの」。これについても「昔はなんでも自分で洗ったもんだよ。汚れものをよそのひとの目にさらすなんて、恥ずかしいことだった」などと批評する。そして、「汚れ」を金銭で解決しようとすることは「責任逃れ」であるという持論を聞かせるのだ。

 お喋りな馬宵さんはさらに「わたし」のことを「誰も乗せてない回送電車みたいなひと」と形容する。愚痴を通り越して随分な言い方だが、こうした馬宵さんの描写が浮かび上がらせるのは、じつは「わたし」の性格だ。つまり「わたし」は人の話を聞ける人という位置付けで、この点も作品の動力となっている。

 店頭で客から受け取ったものを入れる「預かり袋」を、馬宵さんは「穴」と呼ぶ。「穴」という言葉は、この小説の要の一つだ。最初は、単なる用具を指す言葉として出てくるように見えるが、小説が進むにつれて、人々の心に空いた穴であり、落とし穴のようなものでもあり、虚しさや心細さ、目を逸らしたい欠点や過ちなどにも通じる視点だということが見えてくる。こうしたイメージを緩やかに繫ぐ手法に、作者のセンスが見える。

 貝沼さんは、毎週土曜の決まった時間に「青系統とピンク系統のワイシャツ5枚の2セットを」預けに来る客。「わたし」は「穴」の上に「そっと顔を伏せ、てっぺんに載せた貝沼さんのワイシャツの匂いをさりげなくかいでみる」。これは「わたし」の動作の描写だが、「穴」の介在によって、対象の日常をめぐる不可視の部分が指し示されるかたちとなっている。日常は、底知れない「穴」に取り囲まれているのだ。

 「穴」は寂しい。そして恐い。だが、最終的に、登場人物たちはそれぞれのやり方で「穴」と対峙する。それがこの作者の小説観でもあるだろう。というより、現代広く求められているように見える小説観、ということになるかもしれない。

 預けられたまま、持ち主が受け取りに来ないものを、馬宵さんは「はぐれんぼちゃん」と呼ぶ。一月以上経っても引き取られないものは、まとめて倉庫に送られる。忘れているだけか、わざと取りに来ないのか。そういう衣類に映る持ち主たちの欠落感はこの小説の動機と映る。店で邪魔にされる「はぐれんぼちゃん」たち。ある日、「わたし」はそれらが入った段ボールを自分の住まいに持ち帰ることになる。見捨てられたような存在を放置できない心情と葛藤が描かれる。このあたりの経緯は丁寧に書かれていて、作者らしい観察と優しさが表れている箇所でもある。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/017d61c38d60988bc354037d5edd3ff84bcd11fd

その他のツール
  • 文字数カウント TikTok ダウンロード Douyin ダウンロード BASE64 Base64→画像 画像→Base64 URLエンコード JavaScript タイムスタンプ ユニコード変換 JSON整形 拡張子変更 リスト作成 CSS最適化 MD5暗号化 ランダムジェネレーター 画像圧縮 QRコードジェネレーター QRコードリーダー 壁紙プレビュー 画像 EXIF 血液型遺伝 服のサイズ
  • ジョン・レノンのギター4億5千万円で落札
    2024-05-30

    歯科医師の技術で愛好家も納得するサウナを細部まで再現するミニチュア作家
    2024-05-30

    原作者の意向は取り入れられたと日テレ
    2024-05-30

    むのたけじ賞、名称変更 「生前に障害者差別発言」
    2024-05-31

    「ねこクラゲ」被告、脱税認める 原稿優先で申告せず、福岡地裁
    2024-05-31

    鳥取・大山でたいまつ行列 夏山開き前夜祭
    2024-06-01

    杉真理×和田唱がビートルズをとことん語る!NHK-FMの人気番組「ディスカバー・ビートルズ」がオンライン講座として復活!
    2024-06-02

    道後温泉の記憶を継承するアート 大竹伸朗が“描き”重要文化財を守ったテント膜「熱景」の再生
    2024-06-03

    現代美術作家の杉本博司がYouTubeチャンネル開設 素顔に迫る映像を公開
    2024-06-04

    「企画展 歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界」(泉屋博古館東京)開幕レポート。歌、物語、絵画が織りなす芸術世界へ
    2024-06-04

    GROUP「島をつくる | Planning Another Island」(マイナビアートスクエア)開幕レポート。高層ビルのなかで建築をコンポストする
    2024-06-05

    今週末に見たい展覧会ベスト12。山武市百年後芸術祭、版画の青春、北斎に三島喜美代まで
    2024-06-04

    開館10周年を記念。「広重 ─摺の極─」があべのハルカス美術館で開催へ
    2024-06-05

    「台北當代2024」開幕レポート。「台湾マーケットのニーズに応えるプラットフォームに」
    2024-06-04

    「KOGEI Art Fair Kanazawa 2024」開催決定
    2024-06-04

    【1971年の今日 : 6月5日】京王プラザホテル全面開業―今からは想像もできない着工前の巨大な貯水池だった頃の写真も
    2024-06-05

    書評:「日本美術史」を書き換える100年単位の挑戦。『この国(近代日本)の芸術──〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』
    2024-06-05

    岡田将生の初ブランド「IN MY DEN」始動、第1弾グッズの受注販売がスタート
    2024-06-06

    「Osaka Art & Design 2024」(大阪市内)開幕レポート。何気ない日常のなかで多様なカルチャーに触れる
    2024-06-06

    今週末に見たい展覧会ベスト8。閉幕の横浜トリエンナーレから、「梅津庸一 クリスタルパレス」、石川九楊の2ヶ月連続個展まで
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛