• オンラインツール
  • - 計算機
    • 文字数カウント
  • - ダウンロード
    • TikTok ダウンロード
    • Douyin ダウンロード
  • - Webツール
    • BASE64
    • Base64→画像
    • 画像→Base64
    • URLエンコード
    • JavaScript
    • タイムスタンプ
    • ユニコード変換
    • JSON整形
    • 拡張子変更
    • リスト作成
    • CSS最適化
  • - 暗号化ツール
    • MD5暗号化
    • ランダムジェネレーター
  • - 画像ツール
    • 画像圧縮
    • QRコードジェネレーター
    • QRコードリーダー
    • 壁紙プレビュー
    • 画像 EXIF
  • - 情報シート
    • 血液型遺伝
    • 服のサイズ
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
日本の環境音楽の先駆者・吉村弘。「空気のような音」はいかにして生まれたのか
2023-06-24
日本の環境音楽の先駆者・吉村弘。「空気のような音」はいかにして生まれたのか

 1970年代初めから環境音楽のパイオニアとして活躍した音楽家・吉村弘(1940-2003)。その没後20年を記念する企画展「吉村弘 風景の音
音の風景」が神奈川県立近代美術館 鎌倉別館で開催されている。会期は9月3日まで。


 吉村の名前を初めて聞いた方も、どこかでその作品を耳にしているかもしれない。同館の葉山館や東京メトロ南北線などの公共空間では、今も吉村が生み出した音が流れている。音楽ストリーミングサービスのプレイリストで出会っていることもあるかもしれない。独学で音楽を学び、自由な視点で音に向き合い続けた吉村は、音源制作やパフォーマンス活動にとどまらず、音を描いたり音のおもちゃを作ったりと好奇心のままに幅広く活動し、多くの作品を残している。

 なお、「環境音楽(ambient music)」は、ブライアン・イーノ(1948-)が「興味深いけど無視できる音楽(as ignorable as it
is
interesting)」と言葉にした概念だ。音は強く主張せず、周囲の環境に溶け込んで聴き手の邪魔をしないものが多く、作業や考えごとに集中できたり、リラックスした気持ちになれたりする音楽である。

 最近では坂本龍一や久石譲、細野晴臣らとともに吉村の楽曲が収録されたコンピレーション『Kankyō Ongaku: Japanese Ambient,
Environmental & New Age Music
1980-1990』が、2020年のグラミー賞にノミネートされたことも記憶に新しい。いま、日本の環境音楽は国内外から再び注目されているのだ。

 その先駆けとなった1982年のデビューアルバム『Music for Nine Post
Cards』をはじめ、吉村の音楽を日々聴いているひとりのファンとして会場を訪れた。


 本企画展は、「音と出会う」「音をつくる」「音を演じる」「音を眺める」「音を仕掛ける」の5部構成。図や指示書からパフォーマンス、映像、サウンドデザインなど、吉村が遺した多岐に渡る作品と資料群が紹介されている。展示を眺めていくうちに、吉村が表現する時空間が徐々に大きくなるという流れが感じられ、同時に一貫して音を繊細にとらえていたことに気付かされる。

 エリック・サティ(1866-1925)の自由な楽譜に影響を受けた初期のドローイングに始まり、実演や装置における設計書、そして《SOUND
LETTER》などに共通して感じられることがある。それは、空間にある一つひとつの音の形や重なりを綿密に想像していたということだ。


 音の形は、大きさや長さ、丸みなど粒の表現が細かく、音の重なりや配置からは、音が存在する空間を広く捉えていたことが伝わってくる。音楽制作ソフトのMIDI打ち込み画面のように幾何学的に表されたものもあるが、手書きも相まって機械的な印象は受けず、むしろ豊かなニュアンスをも感じさせる。


 ある風景から聴こえてくる音を繊細にイメージしつつ、より長い時間軸のストーリーとして表現したものが絵楽譜だろう。雲が流れ、太陽が瞬き、鳥は羽ばたき、風は歌う。どの絵楽譜も、じっくりと見入ってしまう景色が描かれていた。


 作品に雲がよく登場することもあり、「雲のおじさん」とも呼ばれていた吉村。展示「吉村弘の音環境デザインとデザイン・スコア」(文房堂ギャラリー、1999)では「雲を見ていたら、雄大なシンフォニーが聞こえている」と、それを「音楽という体験の原点」として述べていた。

 風景に音を見出した表現として、初公開の映像作品《Rain》《Tokyo Bay》《Summer》《Clouds》《Pianistic
Interiors-May》も展示されている。木漏れ日に揺れる葉、都市の光に照らされる夜の海、雨の波紋が広がる水辺、ゆっくりと流れ続ける雲。吉村のなかで、日々にある美しい自然風景と心地よい音の「ゆらぎ」が共鳴していたことがわかる。



 展示の後半に差し掛かる頃、吉村が「居心地のいい音」を意識して音楽に向き合っていたことに気づいた。アーティスティックな側面を持ちながらも、音で誰かを心地よくするというサウンドデザイン思考が垣間見えるのだ。

 それは、数多くの公共空間の音響デザインに携わったことも影響しているであろう。スライドショーでは、東京メトロ南北線の発車音や神奈川県立近代美術館
葉山館・鎌倉館(2023年4月より鎌倉別館で使用)のサウンドロゴなど、30のサウンドが20分ほどにまとめられている。場所と音の紹介のみならず、音のスケッチ資料など制作過程も紹介されており見応えがある。

 例えば、楽譜〈22°9 MYOUKEN
CABLE〉は、乗客の心理が細かく想像された音に仕上がっている。落ち着いたテンポや音色でありつつも、揺れるドキドキ感、窓から見える緑の景色へのワクワク感、そして賑わう車内の音環境と調和する「居心地のいい音」に完成されている。


 静的な風景のみならず、常に変化し続ける生活空間においても、その環境にある音を繊細にとらえ、聴き手の体験を高い解像度で想像したうえで、居心地がよくなる背景音楽をデザインしている。この「自然な心地よさ」こそ環境音楽の思想であり、吉村の言う「空気のような音楽」の真骨頂であるとも言えるだろう。


 吉村の活動には「居心地のいい音」を生み出すだけでなく、その良さを知ってほしいという意識も見えた。例えば、美術館で開催したワークショプや音のおもちゃ、絵本『森のなかでみつけた音』などだ。さらに1986年リリースのアルバム『Surround』のライナーノートには、「私の音楽に対する姿勢」として以下の言葉が書かれている。


空気に近い音楽によって、聞く人それぞれの音風景に出会えるような、あるいは居心地のいい空間になるような、音と音楽との中間領域をひろげていく、新たな視点にたったものとして、この
“Surround” を聞いていただければ幸いです。

 どこまでも「居心地のいい音」を追求したからこそ、吉村の音楽は長く聴かれているのだろう。吉村が目指した「空気に近い音楽」は、不自由で不安なコロナ禍を経た現代においても、音から風景を呼び起こす想像の旅や、自己と穏やかに対話する時間を優しくもたらす存在なのだと思う。


 会場では本記事で触れた作品以外にも、イベントフライヤーやサウンドインスタレーションなど、200を超える作品と資料をコンパクトな空間でじっくり鑑賞できる。鎌倉の騒めく街から静かな山へと移りゆく「風景と音」も楽しみながら、ぜひ会期中に訪れてほしい。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/57a697bd85cc4b63f35d8f4182d1c41f18204ba1

その他のツール
  • 文字数カウント TikTok ダウンロード Douyin ダウンロード BASE64 Base64→画像 画像→Base64 URLエンコード JavaScript タイムスタンプ ユニコード変換 JSON整形 拡張子変更 リスト作成 CSS最適化 MD5暗号化 ランダムジェネレーター 画像圧縮 QRコードジェネレーター QRコードリーダー 壁紙プレビュー 画像 EXIF 血液型遺伝 服のサイズ
  • ジョン・レノンのギター4億5千万円で落札
    2024-05-30

    テレビ東京、不適切表現で謝罪 「激録・警察密着24時!!」
    2024-05-29

    美術館の裏側を伝える展覧会「鎌倉別館40周年記念 てあて・まもり・のこす 神奈川県立近代美術館の保存修復」レポート
    2024-05-29

    “ひばり”の愛称にふさわしい美しいメロディ。ハイドンの『弦楽四重奏曲第67番』【クラシック今日は何の日?】
    2024-05-30

    黒柳徹子さん、北京で特別授業 「日本語勉強続けて」
    2024-05-31

    吉田南さん、バイオリン部門6位 エリザベート音楽コン、奈良出身
    2024-06-01

    日本の「木」の文化を家具を通して世界へ【ミラノデザインウィーク】
    2024-06-01

    道後温泉の記憶を継承するアート 大竹伸朗が“描き”重要文化財を守ったテント膜「熱景」の再生
    2024-06-03

    IT国家の最先端研究を知って 奈良・宇陀市がエストニアへの短期留学事業
    2024-06-04

    応挙手本?に描いたトラ甦れ…徳島の寺のふすま絵修復へ
    2024-06-04

    現代美術作家の杉本博司がYouTubeチャンネル開設 素顔に迫る映像を公開
    2024-06-04

    稀代のピアニスト、マルタ・アルゲリッチの伝説の始まりはこの1曲から【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-04

    「企画展 歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界」(泉屋博古館東京)開幕レポート。歌、物語、絵画が織りなす芸術世界へ
    2024-06-04

    「CLAMP展」が国立新美術館で7月より開催。展示数は史上最多の約800点
    2024-06-04

    太宰府天満宮で「Fukuoka Art Book Fair」が開催へ
    2024-06-04

    「ロエベ ファンデーション クラフト プライズ 2024」の大賞が発表。等身大のセラミック彫刻を制作したアンドレス・アンサが受賞
    2024-06-05

    「犬派?猫派?」(山種美術館)開幕レポート。初公開から名作まで勢揃い
    2024-06-04

    週末見たい展覧会5選。今週はTRIO展、吉田克朗展、建築の構造デザインに焦点を当てた展覧会など。【2024年6月第2週】
    2024-06-05

    藤井、棋聖戦5連覇へ白星発進
    2024-06-06

    「江戸期より後の遺構」 世界遺産目指す佐渡の金山、一部除外勧告
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛