司馬遼太郎生誕100年 「空海の風景」宇宙的スケールに共鳴 2023-07-01 数多(あまた)の名作を生み出してきた作家、司馬遼太郎さん(1923~96年)が好きだった自作は、真言宗の開祖である弘法大師空海(774~835年)を描いた小説『空海の風景』(昭和48~50年連載)であったという。日本という枠を超えた「人類普遍の天才」と評価し、思想や生涯から実像に迫った司馬文学の最高傑作。今年は、空海の誕生から1250年の節目に当たる。先月訪ねた生誕地とされる善通寺(香川県善通寺市)は、瀬戸内のまぶしい陽光の中にあった。(横山由紀子)