一聞百見 「卑弥呼は纒向に都を置いた」 遺跡から邪馬台国論争に区切り 考古学者の寺沢薫さん 2023-07-08 古代史最大の謎といわれる邪馬台国(やまたいこく)論争。畿内か九州か。魏志倭人伝に記された3世紀の女王・卑弥呼(ひみこ)の都はどこに-。江戸時代の朱子学者・新井白石(あらい・はくせき)以来300年以上にわたって議論されながら、決着していない。畿内説の有力候補地、奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡の研究・情報発信に取り組むのが同市纒向学研究センターだ。寺沢薫所長(72)は今春「卑弥呼とヤマト王権」(中公選書)を刊行。「邪馬台国論争に一つの区切りをつけたい」との思いだった。