• 線上工具
  • - 計算器
    • 字元計數
  • - 下載
    • TikTok 下載
    • 抖音下載
  • - 網路工具
    • BASE64
    • Base64 轉圖片
    • 圖片轉 Base64
    • URL 編碼
    • JavaScript
    • 時間戳
    • Unicode 轉換器
    • JSON 格式化
    • 修改副檔名
    • 製作列表
    • CSS 優化器
  • - 加密工具
    • MD5 加密
    • 隨機生成器
  • - 圖像工具
    • 圖像壓縮
    • QR 碼生成器
    • QR 碼識別器
    • 壁紙預覽
    • 圖片 EXIF
  • - 資訊表
    • 血型遺傳
    • 服裝尺寸
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
『黄色い家』川上未映子著 評者:亀山郁夫【新刊この一冊】
2023-03-28
『黄色い家』川上未映子著 評者:亀山郁夫【新刊この一冊】

 ピラミッド型をなす闇社会の、いわばその底辺にあって、希望らしい希望も持ちえないまま無力な日常を生きる少女たち。川上未映子の新作『黄色い家』は、善と悪の境界にたたずむ彼女たちの心の、文字通り、黄色い闇を描くサスペンス小説である。私なりの読み解きに従えば、鍵の一つはドストエフスキーにある。『罪と罰』の主人公が息をひそめる屋根裏部屋の壁紙は果たして何色だったろうか。

 人は何のために生きるのか。生きる欲望を駆動する金の正体とは何なのか。絶大な力をもつ、変幻自在の「神」に翻弄されて生きる子の世代を描いたこの物語は、ある意味で、階級闘争の物語であり、同時に世代間対話の物語でもある。しかし、川上が最終的に辿り着いた発見とは、一人の人間の原罪意識が、他者の不幸の導きともなるという存在論的な認識だった。この小説を読みながら、私はたびたび「不条理的根源」という言葉を思い浮かべていたが、今もってその理由が解けずにいる。

 時代は、21世紀の幕開けを告げる「千年紀」のとば口。すでに40代に入った主人公の伊藤花が、20年前に起こった謎の事件を、一人称独白によって回想していく。ある日突然、同じ家に住みついた母の知人黄美子に花は奇妙な愛着を抱く。その愛着が極まったところで黄美子が姿を消し、花は失望に沈む。2年後、町で偶然に再会した2人は、意気投合してスナック「れもん」の経営に乗り出し、蘭、桃子の若い2人を加えて奇妙な共同生活を始める。だが、好事魔多し。彼女らの期待を一身に担ったスナックが焼失し、再建の資金稼ぎのためにカード犯罪の出し子として悪事に手を染めた花は、他の少女たちをも巻き込んで、徐々に蓄財の鬼と変貌していく。大金を手にした花の異常心理と共同生活の崩壊、とりわけ黄色い家が瓦解していくプロセスの描写は鬼気迫るものがある。

 端的に、小説のリアリティとは、文体のリアリティであり、そこにプロットがどう有機的に絡まるかで成否が決まる。今回の『黄色い家』は、文体の魅力もさることながら、デモニアックな何かがとりついたかのようなプロットとその提示の手法が読みどころである。鬱屈した少女たち一人ひとりの描き分け(桃子がとても魅力的だ)、場面転換のダイナミックス、人間の心理に限りなく忠実に寄り添う会話文。川上ならではの魅力と言ってしまえばそれまでだが、確実に言えることが一つある。川上の小説が読者の心に残すのは、印象ではなく、経験であり、もっと言えば爪痕そのものということだ。今回の小説では、一人称独白の可能性が限界まで追究され、言語がいかに想像力の深部にくいこむ力をもつか、その範となるべき世界を開示した。

 物語は、冒頭からエディプス的な自己遡及のテーマが意識されている。「わたし」は一体何者なのか。まさにアナグノリシス(再認)のテーマである。物語も終わり近く、読者は、この悲劇の根が、花自身の一種の原罪意識にあったことに気づかされる。物語全体を、そんな彼女のすさまじくペシミスティックな運命論が支配するが、希望がないわけではない。フィナーレでの黄美子との再々会が暗示するのは、原罪意識の不幸な環を断ち切るすべは、喪失と自己犠牲にしかない、ということだ。その意味で、黄美子の放つ不思議な存在感は、さながらスフィンクスのように、読者に何度も謎解きを迫り続けるだろう。


(『中央公論』2023年4月号より)


【著者】
◆川上未映子〔かわかみみえこ〕
大阪府生まれ。2008年「乳と卵」で芥川賞、13年、詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、19年『夏物語』で毎日出版文化賞を受賞。『夏物語』は40ヵ国以上で翻訳刊行が続く。



【評者】
亀山郁夫〔かめやまいくお〕
1949年栃木県生まれ。ロシア文学者。東京外国語大学名誉教授。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/507d201216ab824a3da0e07516b49d1db188770f

其他工具
  • 字元計數 TikTok 下載 抖音下載 BASE64 Base64 轉圖片 圖片轉 Base64 URL 編碼 JavaScript 時間戳 Unicode 轉換器 JSON 格式化 修改副檔名 製作列表 CSS 優化器 MD5 加密 隨機生成器 圖像壓縮 QR 碼生成器 QR 碼識別器 壁紙預覽 圖片 EXIF 血型遺傳 服裝尺寸
  • 藤子・F・不二雄の名言「ありそうもない話をありそうに描きたい」【本と名言365】
    2024-05-29

    週末見たい展覧会5選。今週は木下佳通代の個展、テルマエ展、UESHIMA MUSEUMなど。【2024年6月第1週】
    2024-05-29

    【6月1日~2日】週末必見の“アート&デザイン”まとめ!
    2024-06-01

    入試問題は白黒です 「わかりやすさ」「カラフル」は逆効果、自分で図を書くべし 桜井信一の攻める中学受験
    2024-05-31

    芸術レベルのグッズも登場! パリ・東京・大阪の名コレクションが集まる「TRIO展」
    2024-06-01

    <今週の本棚・次回の予定>6月8日の毎日新聞書評欄は『新装版 ペルーからきた私の娘』ほか
    2024-06-03

    香川県・直島に開館する新たな美術館の正式名称が「直島新美術館」に決定
    2024-06-03

    ニコライ・バーグマンが手がける北欧のジュエリーブランド〈フローラダニカ〉旗艦店が南青山にオープン。
    2024-06-03

    特別展 「工芸的美しさの行方―うつわ・包み・装飾」が東京と京都で開催。日本の美術工芸を世界へ 
    2024-06-04

    「企画展 歌と物語の絵 ―雅やかなやまと絵の世界」(泉屋博古館東京)開幕レポート。歌、物語、絵画が織りなす芸術世界へ
    2024-06-04

    多摩美術大学がAIやサーキュラーなど5つの最先端のテーマを研究するプラットフォームをスタート
    2024-06-04

    田名網敬一「TANAAMI!! AKATSUKA!! / 45 rpm」展、集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリーで開催
    2024-06-04

    105歳で死去した画家弥勒祐徳さん おごらず、黙々と、ひたすらに神楽など描く
    2024-06-05

    岡田将生の初ブランド「IN MY DEN」始動、第1弾グッズの受注販売がスタート
    2024-06-06

    「Osaka Art & Design 2024」(大阪市内)開幕レポート。何気ない日常のなかで多様なカルチャーに触れる
    2024-06-06

    京都・祇園祭の「長刀鉾」稚児決まる 記者会見で「頑張ります」
    2024-06-06

    ブリン・バン・バン・ボンが1位 ビルボード、上半期人気曲
    2024-06-06

    美術家藤井光さん個展「終戦の日/WAR IS OVER」 希望か絶望か…大分・佐伯の地下弾薬庫跡にこだまする泣き声
    2024-06-07

    「さどの島銀河芸術祭2024」が開催。新潟・佐渡島各所で作品を制作展示
    2024-06-06

    パートナーとの強い絆から生まれた、ベンジャミン・ブリテンの代表作【クラシック今日は何の日?】
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛