太宰文学、カフェで 「ルパン」のカウンターも再現 東京・三鷹
展示スペースだった36平方メートルを改装し、書棚やテーブルなどを設置。2カ月間の一時閉館を経て、3月1日に再公開された。サロンは太宰が通った銀座のバー「ルパン」のカウンターを再現しており、ブックカフェも調和するようにアンティーク風の作りにした。
2018年に太宰研究の第一人者、山内祥史・元神戸海星女子学院大教授(日本近代文学)の遺族が市に太宰に関する書籍を寄贈。今回のリニューアルオープンに伴い、寄贈された「山内祥史文庫」など約1500冊が館内で読むことができるようになった。太宰の作品論や郷里・青森県について書かれた書籍、図録、写真集が置かれている。
太宰が三鷹市で晩年を過ごしたことを記念し、同館は08年にオープンした。太宰ファンが交流する場になっており、「ゆっくり話す場所がほしい」との要望が寄せられ、ブックカフェ機能が併設された。新型コロナウイルスの感染拡大で現在は休止中だが、ボランティアのガイドが常駐し、周辺のゆかりの場所を案内するなど太宰の魅力発信に力を入れている。
開館時間は午前10時~午後5時半。感染防止のため入館者は10人の人数制限があり、今後状況に応じて変更されることがある。入館無料で、ブックカフェの飲食品は有料。原則、祝日を除き月曜定休。問い合わせは同館(0422・26・9150)。