着物の「糸目」とは?どんな種類がある?今さら聞けない「友禅染めの基本」プロが解説
フォーマルの染めの着物にみられる伝統的で大切な工程のひとつ、「糸目」について解説します。
撮影=藤巻斉(フレイム)、阿部 浩 ※価格はすべて税込み・表地価格
振袖や訪問着をごく近くでご覧いただくと、模様を縁取る白い(少し色が入っている場合もあります)細い線が入っていることに気づかれると思います。これは柄の隣り合う色が混ざることを防ぐために糊を置いた跡で、「友禅染」と呼ばれる着物の模様にとって大切な\
真糊の特徴として、糸目の線に太細がある場合が多く、またあえて太く置かれているものもあります。防染された内側(模様の部分)に筆で色を挿し、全て染めたあとに、すでに描かれている模様の部分すべて(地色が染まってほしくない部分すべて)を、同じく糊を用いて伏せたのちに、地色を染めていきます。
<写真>花下遊楽図を題材に、真糊で丁寧に描かれた訪問着(部分)。人物や幔幕など、やわらかな糸目で表現されています。着物1,980,000円(髙島屋)