「冥福と平和」願い新た 東京都戦没者追悼式に441人参列
小池百合子知事は式辞で「犠牲になった多くの方々の無念や遺族の深い悲しみに思い致すと、戦争の残酷さや悲惨さに痛惜の念を禁じ得ない。未来のために平和追求の努力を重ねる」と誓った。
参列者の最高齢は100歳、最年少は10歳。都遺族連合会会長で父が東部ニューギニア(現パプアニューギニア)で戦死した宇田川剱雄(ゆきお)さん(81)、父が西部ニューギニア(現インドネシア)で戦病死した藤井政孝さん(81)、祖父の兄がグアム島で戦死した松原早織さん(13)が追悼の言葉を述べた。
宇田川さんは「戦争のない恒久平和を目指し、二度と戦争をしてはならないと決意し、若い世代に教訓を確実に語り継いでいく」と決意を込めた。松原さんは「国のため家族のためを思い、戦場や戦禍で亡くなった多くの犠牲を礎として今の平和な時代があることもきちんと受け止めなければならない」と述べた。
式は、都と都遺族連合会が共催で昭和41年8月15日から毎年実施している。都遺族連合会の会員数は約4100人(令和5年4月現在)。