現代の暮らしのなかの「民藝」に迫る。大阪中之島美術館で企画展「民藝 MINGEI─美は暮らしのなかにある」が開催
約100年前、思想家・柳宗悦が民衆的工藝を「民藝」と名づけた。日々の生活のなかにある美を慈しみ、素材やつくり手に思いを寄せる文化をも包括したこの「民藝」についての展覧会は、一昨年から昨年にかけて東京国立近代美術館で開催された「民藝の100年」も記憶に新しい。
大阪中之島美術館で開催される「民藝
MINGEI─美は暮らしのなかにある」は、こうした「民藝」の「私たちの生活に身近なもの」という側面に光を当てるもの。日本民藝館の所蔵作品を中心に、民藝の品々約150件を展示するとともに、いまに続く民藝の産地を訪ね、そこで働くつくり手、受け継がれている手仕事の品々も紹介する。
また、昨年までセレクトショップ「BEAMS」のディレクターとして、現在の民藝ブームの隆盛に大きな役割を果たしてきたテリー・エリスと北村恵子( MOGI
Folk Art・ディレクター)による、現代のライフスタイルと民藝を融合したインスタレーションも見どころとなる。
民藝の歴史について「衣・食・住」をテーマにひも解きながら、その現在について考えを深められる展覧会となりそうだ。