旦過市場の復興、みんなの手で 地元客や観光客らウォールアート制作
火災からの復旧・復興支援への感謝を込めて市場で開かれている「タンガリボンフェス~約束と絆の感謝祭~」の一環。北九州市出身のアーティスト、木村詩太(うーた)さん(36)が「小倉かまぼこ旦過店」の壁に横14メートル・縦4メートルの巨大な壁画を描き、その下部に市場の来場者がペイントした木片を貼り付けて完成させる。木片は魚屋の木箱やベンチ、建材などの廃材を利用した。
詩太さんは「火災から1年で築いてきた日常を、利用客がペイントした木片を積み上げることで表現したかった。市場の人、来場者など多くの人の目に触れ元気が出るような作品にしたい」と話した。完成は9日の予定。
滋賀県から小倉北区に帰省中の会社員、石田佳子さん(42)は、子ども2人と市場を訪れ、ペイントに参加した。「旦過市場は祖母に連れられ歩いた思い出の場所で、火災のニュースを聞き心配した。思った以上に復興していて安心した。市場の活気がずっと続いてほしい」と話していた。【山下智恵】