フィリップスがロンドンセールの販売益9億円をウクライナ赤十字に寄付。ロシアの侵攻を強く非難
このセールでは、デイヴィッド・ホックニーやセシリー・ブラウン、ニコラス・パーティ、草間彌生など39点の作品が落札され、合計約3000万ポンド(約46億円)の売上高を達成。バイヤーズ・プレミアムとベンダーズ・コミッションはおよそ580万ポンド(約9億円)となる。
フィリップスのCEOスティーブン・ブルックスは声明文で、「ウクライナ赤十字社は、同地域の人々を支援し保護するために素晴らしい活動を行っている」とし、今回の寄付が「人命救助の任務を続けるこの素晴らしいチャリティーに役立つことを願っている」とコメント。
Artnet News
は、同社は2008年以来、ロシアの高級小売企業マーキュリー・グループの所有となっており、一部のコレクターからボイコットするよう圧力がかかるなか、今回の決定をしたと報じている。
今週初め、フィリップスの広報担当者はArtnet
Newsに対し、「フィリップスのオーナーは制裁の対象ではなく、いかなる制裁リストにも直接的・間接的に含まれる可能性のある個人・機関ともつながりはない」としつつ、同社は制裁の対象とも取引をしていないことを強調した。
同社が2月27日に発表したステートメントで、ブルックスは次のような言葉を寄せている。「私たちフィリップスはウクライナへの侵攻を明確に非難する。他のアート界とともに、私たちはこの地域で展開されている悲劇的な出来事に衝撃を受け、悲しんでいる。私たちは、可能な限り強い言葉で、すべての敵対行為の即時停止を求める」。