金曜ロードショーとジブリ展が天王洲と富山で開催!
1985年に放送が始まった「金曜ロードショー」(「金ロー」の愛称でも親しまれている)は、翌年の86年に「風の谷のナウシカ」(1984年、宮﨑駿監督)を初放映。以来、200回以上にわたってたくさんのスタジオジブリ作品を放映してきた。テレビを通してお茶の間に届ける歴史は、スタジオジブリの人気をさらに高め、作品の評価を不動のものとしていった。
この展覧会では、放送された時代ごとの記憶と記録を通じて映画の魅力に迫るほか、昭和から平成、令和に至る世相を掘り起こすことで、スタジオジブリ作品が持つ時代性と普遍性を浮かび上がらせる。
また「風の谷のナウシカ」に登場する“腐海“を『シン・ゴジラ』などの怪獣映画や特撮などでも活躍してきた造形作家・竹谷隆之らが表現した空間「風の谷のナウシカ 王蟲の世界」と、2018年から19年にかけて開催された「ジブリの大博覧会」富山展のために作られた巨大な「ジブリの幻燈楼」が登場。さらにスタジオジブリ各作品のポスターのなかに自分が飛び込んだような写真が撮れるフォトスポットでは、ジブリの世界観を体感的に楽しむことができる。
古参の「金ロー」ファンにとっては、夕日が射す船着場でたたずむ男が印象的なメロウな旧オープニング映像も懐かしいが、1997年から2009年まで放送された、宮崎駿がデザインし、久石譲が作曲、さらに1998年に急逝した近藤喜文が監督した「フライデーおじさん」も金ローとスタジオジブリの強いつながりを印象づけていて忘れがたい。それぞれの世代ごとの思い出に触れながら訪ねたい展覧会だ。