元奈文研所長の鈴木嘉吉氏が死去
昭和3年、東京都生まれ。東京大工学部卒業。27年に奈良国立文化財研究所に入り、建造物研究室長や平城宮跡発掘調査部長、文化庁文化財保護部建造物課長、同文化財鑑査官を歴任。61年から平成6年まで奈良国立文化財研究所長を務めた。
法隆寺や奈良市の東大寺、興福寺、薬師寺など古代に創建された寺院の建築について研究し、新たな知見を発信した。近年では、約1世紀ぶりの解体修理が行われた国宝・薬師寺東塔の保存修理事業専門委員会委員長を務めるなど、寺院建築の修理に大きく貢献。東大寺の境内整備や興福寺の中金堂再建も指導した。