仮想空間で人口増やそう 過疎化進む新潟・山古志でプロジェクト
プロジェクトは山古志の住民らでつくる団体「山古志住民会議」(竹内春華代表)が企画した。インターネット上に人や資金、情報が継続的に集まる仮想山古志のコミュニティーを作り、資金やアイデアを現実の山古志の課題解決のために生かしていく。事業の財源は国から補助金約1000万円を受ける。
仮想山古志に地域外から参加する人は、ニシキゴイのデジタルアートを購入し、それがコミュニティーへの参加権を証明する電子住民票になる。ニシキゴイアートは複製や改ざんのできないデジタル資産「NFT(非代替性トークン)」として販売される。
アート販売サイトの言語は英語。山古志が発祥の地とされるニシキゴイは海外でも人気が高く、広く世界から山古志に関心を持ってもらいたいとの期待もある。第1弾の作品はデジタルアーティストのOkazz(おかず)さんが制作。仮想通貨(暗号資産)で取引され、1点約1万3000円。サイトの運用開始から1カ月半で約350人が購入し「住民」になった。
山古志住民会議の竹内代表は「プロジェクトは新たな挑戦。山古志に共感し、いつか行ってみたいと思ってもらえる仲間を増やしたい」と話している。