日本屈指の現代アートコレクター、 高橋龍太郎のコレクションが天王洲に登場。
『高橋龍太郎コレクション「ART de チャチャチャー日本現代アートのDNAを探るー」展』は、同コレクションより、長い歴史の中で築き上げられてきた日本文化や芸術、価値観を継承しながらも独自の視点で再解釈し、新たな形や手法で表現した作家の作品を中心に紹介する。現代を生きる作家たちが日本の伝統文化・芸術に何を見出し、どのようにオリジナルな表現へと昇華させていったのか――アートのDNAを探究しながら、その魅力に迫るいい機会となるはずだ。
本展の見どころは大きく分けて5つとなる。まずは〈光と陰の中に浮かび上がる作品たち〉。岡村桂三郎の大型作品と杉本博司、井上有一、操上和美らの作品が共鳴し、光と陰の中に浮かび上がる特別な展示空間を演出する。
〈技法・素材・モチーフに焦点を当てた日本ならではの作品たち〉では、小沢剛や鴻池朋子、天明屋尚、山口晃、横尾忠則らの作品を展示。日本独自の伝統的な技法や素材、モチーフを進化させ多様な表現で制作された作品群は、観る人に強い印象を与えるはず。
〈精緻な技術を活かした現代の超絶技巧の作品たち〉で登場するのは、見附正康の大皿や山口英紀の水墨画、須田悦弘や橋本雅也らの彫刻だ。平面から立体まで、作家たちの超人的な技巧に舌を巻くに違いない。
〈日本の現代アートシーンを語る上で欠かせない「もの派」の作品たち〉では、1960年代後半から70年代にかけて起きたアートムーブメント「もの派」の代表的な作家の作品を展示。土や木、石などの自然素材や紙や鉄などの未加工の素材に着目し、独自の制作を追求した李禹煥、菅木志雄、関根伸夫、榎倉康二らの美術哲学に触れることができるだろう。