佐賀が産んだ日本近代建築の父・辰野金吾の業績を知る【佐賀シティガイド】
日本で最初のガバメント・アーキテクトとして金融機関、学校、駅舎、競技場、ホテルなど明治の近代化に欠かせない建築を設計し続けた辰野の生涯は、念願の〈帝国議会新議事堂〉(現国会議事堂)設計コンペのさなか、世界的に大流行したスペイン風邪に感染して66歳の生涯を閉じた。
現存し、誰もが知る代表作としては〈東京停車場〉(現東京駅丸の内駅舎)がよく知られているが、実は佐賀・武雄市の和風建築〈武雄温泉新館・楼門〉(1915年)も辰野の作品だ。英国を中心とした西洋建築を日本にもたらした建築家が、東洋風の旅館を設計……。そんな近代建築史の機微も、佐賀の温泉旅で確かめてほしい。
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