【今週見るべきアート展】ダミアン・ハーストの桜や感覚で楽しむ現代美術など
伊庭靖子、中原浩大、名和晃平、飯川雄大、今村源、大岩オスカール、藤原康博。長年、現代美術界で活躍し、地歩を築いてきた7人の作家を紹介する本展のキーワードは「現代アートがひらく多様な感覚」。「美術=視覚的な美を追求する芸術」という考え方を大きく更新し、身体を含めた全感覚的な体験をもたらすようになった現代アートの潮流を7人の作品で実感できる。たとえば、飯川雄大や今村源のように、全身の感覚を伴う身体的なもの。伊庭靖子、中原浩大、名和晃平のように瞼の内側に生起する生理的な反応を訴えかける作品。藤原康博、大岩オスカールのように記憶や想像力を動員する思考的なもの。
出展作のほとんどが新作であること、また、難解なロジックや複雑なコンセプトに基づいたものではなく、感覚的な刺激、直感的な印象によって楽しめる作品も多いのも本展のポイントだ。それぞれ異なるアプローチで世界を感知してきた7人の作品。それを感じる、経験することでどのようなリアリティを得られるか。「感覚の実験室」のような展覧会でもある。
『感覚の領域 今、「経験する」ということ』
会期:~5月22日(日)
会場:国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
開館時間:10:00~17:00(金・土曜は20:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜(ただし、3月21日、5月2日は開館、3月22日は休館)
観覧料:一般 ¥1200、大学生 ¥700、高校生以下・18歳未満無料
電話:06(6447)4680