『家庭教師マッチングサイトで共通テスト“流出” 依頼を受けた東大生を取材』への皆さんの反応まとめ
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26日夜、家庭教師のアルバイトをしている東大生が、高校2年の女子生徒を名乗る人物からの「調べながら解いて頂いて大丈夫なので可能な限り完璧な解答を導いていただければ」などのメッセージを見せてくれました。
――解いてほしいものは?
依頼を受けた東大生
「世界史と現代文。1月の15日でということで指定されています」
テストを依頼された1月15日は、大学入学共通テストの初日でした。15日午前9時半から11時40分に行われた世界史Bの試験時間中に、東大生に届いたメッセージと同じ名前の人物による不正行為が行われたおそれがあることが明らかになりました。
関係者によりますと、女子生徒を名乗る人物から、東大の男子大学生らに世界史Bの問題用紙が写った画像が通話アプリSkypeのチャットで送られ、大学生らは共通テストの問題だと知らずに、解答を送り返したといいます。
知り合ったきっかけは、オンラインの「家庭教師のマッチングサイト」です。高校2年の女子生徒を名乗る人物が「家庭教師の実力を試したいから、試しに解いてほしい」と大学生らに事前に依頼していたということです。
「家庭教師のマッチングサイト」とは、どのようなものなのでしょうか。サイトを使ったことがあるという受験生からは――
共通テストを受けた受験生
「コロナ禍で学校の先生に質問をするタイミングがなかったときに使った。利用している方が多いと思うので、答えがすぐに返ってきて使いやすかった」
依頼を受けた大学生が登録していたのは――
家庭教師のバイトをする依頼を受けた東大生
「これが僕の個人ページです。30分1300円で設定しています。こちらが提示して、向こうが選ぶ、というスタイルなので」
希望する大学を選ぶと、家庭教師の顔や担当科目、価格などがずらり。希望する先生に簡単に問い合わせることができます。
東大生の元に、高校2年の女子生徒を名乗る人物からメッセージが届いたのは、試験の約1か月前の先月14日でしたが、予定が合わず依頼を断ったといいます。
先月14日に届いたメッセージ
「実は前にお世話になった(家庭教師の)先生があまり良くなくて先に先生にテストという形で問題を解いていただいて大丈夫そうでしたら次回から指導をお願いしたいと考えています」
テストの1か月ほど前から、当日に解答してくれる東大生を探していたのでしょうか。
家庭教師のバイトをする依頼を受けた東大生
「悪意がないにしても、不正行為に手を貸してしまっていた可能性がある。僕も危うくひっかかっているところだったので、本当におそろしいなと」
今回とは別のマッチングサイトの運営者は、「対面せずに誰でも手軽にやりとりできることがあだとなったのではないか」と話しました。
家庭教師のマッチングサイト運営者
「個人はいつでも特定できる状態にしておくとなると、利用しない人がやっぱり多くて。かといって掲示板みたいに誰でも自由に使えるというふうにしてしまうと、今回のことみたいに問題の流出につながったり、そのバランスが非常に重要かなというふうに思う」
悪用されたというマッチングサイトの運営会社は取材に対し、「悪用されたのであれば、率直に遺憾。生徒の本人確認の仕方など含め、今後検討していきたい」と話しています。
警視庁は偽計業務妨害の疑いもあるとみて、捜査することにしています。
(1月26日放送『news zero』より)