デジタル図形で教室を「着飾る」 千葉市の小学校で公開授業
名画を使ったデジタルアートなどの作品展示を行う「Immersive Museum(イマーシブ・ミュージアム」のプロデューサー、野口貴大さん(32)が協力。児童たちはギガタブで描いた図形を天井やカーテン、ゴミ箱、ボールといった「教室にあるもの」に投影し、理想の部屋を目指した。「傘の角度を変えよう」「段ボールを重ねよう」など、児童同士で相談し、試行錯誤した。
発表の時間では「形の違うダンボールを組み合わせて、奥と手前がわかるようにした」「傘の線がはっきり見えるようにした」と創作過程について説明。「モノ同士を合体させると綺麗に映った」「図形を立体的にすると感じ方が変わる」と笑顔を見せた。
野口さんは「どういう意図で図形を投影したか、言葉で説明できるのはすごい」と評価。「見る側の視点だけではなく、『つくる側の視点』を持ってデジタルなものを見ると、もっと楽しくなると思う」と語った。
授業を企画し、ギガタブ活用法の研究主任と同クラスの担任を務める塩川祐司教諭(37)は、「AI(人工知能)化が進む中、子供たちの創造力を養うことが大切であり、研究テーマでもある」と強調。「今後は図画工作だけではなく、教科の枠組みを超えた授業を目指していきたい」と話した。