「信長から拝領」最古の衣装復元 京都・祇園祭の山鉾ご神体

保存会などによると、復元した小袖は絹織物で、身丈135センチ、袖丈49・7センチ。桃山時代に流行した形を再現し、ボタンにとまるチョウの模様が紅や黄、白など6色で彩られている。
昭和45年に重文に指定され、その後の修理過程で襟裏に天正17(1589)年との墨書が見つかり、各山鉾で残る最古の衣装だと判明した。江戸時代まで巡行で使われていたとみられるが、近年は経年劣化を理由に京都国立博物館(京都市東山区)で保存され、祭りの期間中に会所で展示されるにとどまっていた。
町内で復元を求める声が強まり、専門家らの協力も得て昨年4月から1年かけて制作した。保存会の坂部直登理事長は「時代の特徴を踏まえた仕上がりに満足している。華やかなデザインを見て楽しんでいただけたら」と話した。