犬も歩けば 唐時代のパスポートにみる中国の中央集権 ユネスコ「世界の記憶」に円珍関連文書 2023-07-21 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」に、平安時代の僧侶・円珍(智証大師)ゆかりの「智証大師円珍関係文書典籍―日本・中国の文化交流史―」の登録が決まった。その一部が滋賀県大津市の市歴史博物館で開催中の「ミニ企画展 三井寺の唐時代のパスポート」で展示されている。なかでも、世界で唯一現存するという当時のパスポート「過所(かしょ)」は注目の的。円珍が中国・唐から持ち帰り、千年以上も日本で守られてきたものだ。一見、とっつきにくそうだが、読み解くと、日中交流の歴史だけでなく、おそらく当時は最先端だったろう中国の中央集権システムが見えておもしろい。