「ANOMALY」で玉山拓郎の個展が開催。六本木クロッシングの出品作を新作と再構成
玉山は1990年岐阜県生まれ。愛知県立芸術大学を経て、2015年に東京藝術大学大学院修了。身近にあるイメージを参照し生み出された家具や日用品のようなオブジェクト、映像の色調、モノの律動、鮮やかな照明や音響を組み合わせることによって、緻密な構成の空間を表現してきた。
近年の主な展覧会に、「2021年度第3期コレクション展」(愛知県美術館、2022)、「NACT View 01 Takuro Tamayama
Museum Static Lights」(国立新美術館、2022)、「Anything will slip off / If cut
diagonally」(ANOMALY、2021)、「開館25周年記念コレクション展 VISION Part 1 光について /
光をともして」(豊田市美術館、2020)などがある。また昨年から今年にかけては、「SONY Park展 KYOTO」やアートフェア「EAST
EAST_」でもインスタレーションを展示してきた。
本展は、森美術館で行われた「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」に出品された作品《Something
Black》を再構成し、新作とともに見せるものだ。《Something
Black》は東京の街を一望できる展示室に展開されたインスタレーションで、大きな窓ガラスを赤いフィルムで覆った空間には、黒い家具のような物体が配置され、そこに埋め込まれたブラウン管は3Dアニメーションを流し続けていた。
玉山は近年、会場に存在する光や事物を要素として取り入れながら作品を展開させてきた。天王洲のTerrada Art
Complexに場所を移したその作品がどのように変化するのか、注目が集まる。