「協和萬邦」 世界平和願い、千葉県護国神社に揮毫奉納
大江さんは「協和萬邦」と力強く揮毫。この言葉は歴史書「書経」の一節に登場する。「国々が協調し、国内外がなごやかになること」という意味があり、年号「昭和」のもとになった言葉でもある。大江さんは言葉を選ぶ際「約1カ月悩んだ」と振り返ったが、この言葉が「自分の祈りそのものだ」と感じて決めたという。
桜林高校の書道部員は「祈平和」の3文字とともに、明治天皇が戦争回避の願いを込めて詠んだ歌「四方(よも)の海 みなはらからと思う世に など波風のたちさわぐらん」を7人で揮毫した。書道部員の本多真彩さん(18)はこの歌について「人類みな兄弟だと思って暮らせる世の中であるはずなのに、なぜ争いが起こってしまうのか、という嘆きの歌」と説明。「世界が平和になるよう願いを込めて書いた」と振り返った。
宮司の竹中啓悟さん(63)は、「立派な書を奉納いただいたことを、お祀りされている5万7828柱の神様も、うれしくご嘉納になると思う」と述べた。
この日は国際平和デーに合わせ、全国の護国神社や広島市の平和記念公園などで、世界平和とコロナ禍の収束を願った揮毫が行われた。