忍者をヒントに安心感と不安感を表現…最後の「青木繁記念大賞」決まる
同公募展は、1992年に始まった「青木繁記念大賞公募展」が前身で、久留米市などで作る実行委員会が主催。当初は、2021年開催の予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年まで延期され、今回が最終回となる。美術評論家や画家5人の審査員が、443点の応募作品の中から入賞12点を選んだ。
大賞作品は、忍者が石垣と同じ模様の布を被って隠れる様子をヒントにした。周囲に意見を合わせることで感じる安心感と、周囲に埋もれていく不安感の相反する感情を表現したという。
審査員の美術評論家、安永幸一さんは「奇抜で人の目を引く表現。大賞を選考する中で、審査員たちの異論はなかった」と絶賛した。米村さんは「受賞は制作活動の励みになった。特に若い人に作品を見て、共感してもらえるとうれしい」と話した。
展示会の入場料は、一般200円、大学生100円(高校生以下、65歳以上無料)。午前10時~午後5時。月曜休館(17日は開館)。問い合わせは市美術館(0942・39・1131)へ。