『「TVタックル」で新型コロナ専門家同士が大激論 たけし「このまま金網デスマッチで」』へのユーザーの意見まとめ
この日は京大の宮沢孝幸准教授、東京医科歯科大学病院の荒井裕国副病院長が出演した。宮沢氏は「濃厚接触者でも陰性者は隔離措置はやらなくていい。たとえPCR検査で陽性でも、数日様子を見て無症状であれば、感染対策をしながら普通の生活をするべき。そうしなければ医療も社会も崩壊する」との考え方を提唱。「過激に思われるかもしれないですけど、実はもっと前から言っていることで、オミクロンの前から」と補足した。
宮沢氏の意見に、荒井氏は「やっぱり現場を見ている人間からすると、ちょっと受け入れがたい」と真っ向から反論した。さらに、宮沢氏に対し「僕が今日、陽性ですよと。でも無症状です。先生が患者さんで、私が『陽性、無症状ですけどこれから宮沢先生を執刀します』と言って、手術を受ける気になりますか?」と投げかけた。
宮沢氏は「受けます」と即答した上で、東京都の感染者が今後、「2万人くらいいっても驚かない」と試算。その上で「濃厚接触者をすべて隔離するとなると、かなりの影響が出てしまうんですよね。今回、オミクロンは乗り越えられるかもしれない、この隔離措置で。だけど、オミクロンの次が起こる可能性があるわけですよ。もっと流行るかもしれない。どこかで線を引いて、(隔離しないで)いいよってことをしないといけない」と訴えた。
真っ向からぶつかり合う意見に、宮沢氏はついに「僕、帰りたいです。全然話かみ合いません」とボヤきを入れる一幕も。阿川佐和子氏から「怒っちゃった?」と確認されると、「怒ってます。たくさん不満な点が」と本音を漏らした。そんな宮沢氏に、東国原英夫は「宮沢先生みたいな意見があっていい。ヨーロッパとかアメリカの一部では、濃厚接触者は待機はなくていいというところもある」と世界の例を挙げてフォローした。
エッセンシャルワーカーという立場から慎重な姿勢を崩さない荒井氏と、コロナとの共存のため規制をギリギリまで緩めるべきと主張する宮沢氏。まん延防止等重点措置については、荒井氏が「アラートだと思う。まん延防止は黄色信号」とメッセージ性の意義を主張したのに対し、宮沢氏が「一般市民も困ってる。受験生だって困ってる」と制約によるデメリットを訴えた。さらに宮沢氏が「うんざりですよ。私のところに悲鳴が来るんですよ」と声を荒らげると、荒井氏は「亡くなった方は悲鳴すら言えない」と、議論は平行線をたどった。
2人は他にもワクチン接種、新型コロナの感染症法上の分類についても、それぞれの立場や考え方から意見を戦わせた。一時は口ゲンカ寸前の言い合いもあり、たけしは「来週はこのまま金網デスマッチでですね、荒井先生と宮沢先生を…」とジョークを挟み込んだ。
ヒートアップした2人だったが、最後に宮沢氏が「僕は荒井先生、好きですよ」と歩み寄ると、荒井氏も「僕も宮沢先生、好きですよ」と応じ、大人の対応で議論は幕を閉じた。