〈マルヒロ〉から、太古の昔を現代に感じる新シリーズ《TRACE》がデビュー。
長崎県波佐見町で作られる陶磁器を波佐見焼と呼ぶようになったのは2000年頃のこと。〈マルヒロ〉は、そんな波佐見焼の食器や、インテリア雑貨を企画・販売している陶磁器メーカーだ。波佐見町に拠点を置く〈マルヒロ〉は、工場を持たず、プロデューサー的な役割を担っており、〈HASAMI〉〈BARBAR〉といった人気ブランド展開。今や波佐見焼を代表するメーカーとして国内外に名を轟かせている。
そんな〈マルヒロ〉が誇るオリジナル陶磁器ブランド〈BARBAR〉に、10月12日、〈TRACE〉シリーズが仲間入りを果たす。〈BARBAR〉は、2011年、和食器ブランドとしてデビューしたブランドだ。当時のブランド名は〈馬場商店〉。2017年8月に〈BARBAR〉に名称変更した。
新たに〈BARBAR〉ブランドに加わる《TRACE》はやきものの資源を辿って誕生したシリーズだ。今回は、《TRACE》(ボウル3サイズ2カラー)が発売となる。
「跡、痕跡」という意味を持つ《TRACE》は、磁器の原料である天草陶石の深いリサーチによって生まれた、太古の昔を現代に感じることができるシリーズだ。
やきものの素材には様々な種類の天然資源が使用されているが、《TRACE》では、陶石の中で等級が低いとされ食器にはあまり使用されない「縞石(しまいし)」を使用する。《TRACE》の製作過程のなかで、縞石の歴史を辿り、縞石の力強さ、そして太古の昔を感じさせる、縞石が持つ時間の流れに魅力を感じ、《TRACE》の生地に縞石を使うことが決まった。
カラーは、ブラックとホワイトの2カラーを用意した。
ブラックのボウルの内側には油滴天目のつややかな黒の釉薬をあしらい、外側は縞石の風合いを残すために釉薬をかけずに焼き締めた。縞石のざらりとした手触りは素朴な温かみを感じさせる。