フィンランドの“木”とカリフォルニアの“土”で進化を続ける〈アルテック〉×〈ヒースセラミックス〉コラボが日本初披露。
アルヴァ・アアルトが開発した曲げ木の技法「L-leg」を代名詞にアート&テクノロジーを追求し続ける〈アルテック〉と、1948年にカリフォルニアで創業、クラフトマンシップあふれる陶器づくりを継承する〈ヒースセラミックス〉が3度目のコラボレーション。“ CONNECTING CRAFT IN WOOD AND CLAY”と題し、フィンランドの木とカリフォルニアの土から織りなす、実験的なアイテムを発表している。
元々の出会いは2015年。アルヴァ・アアルトを始めとしたフィンランドデザイン、そして〈アルテック〉に深い興味とシンパシーを感じていたヒースセラミックスのスタジオディレクター、タン・チャンが一通のメールを送ったことがきっかけとなり、両社のコラボレーションがスタートしたという。
メールの後、〈ヒースセラミックス〉のタン・チャンとスタッフ一行がすぐにフィンランドを訪れ、マリアンネと共に時間を過ごしていく中で見えてきたのは、両者の間にある多くの共通点だった。美的感覚、実用性、機能的かつクラフトマンシップに対する思い。そのどれもがとても近しく、フィーリングの良さも相まり、すぐに実働が始まったという。
すでに3度目となる今回のコラボレーションでは、〈アルテック〉が長年代名詞としている曲げ木の技法「L-leg」に、〈ヒースセラミックス〉が研究を重ねたタイルを用い、それぞれの持ち味を融合。緑をテーマカラーに、白・黒の3色展開となった。
興味深いのは〈ヒースセラミックス〉によるタイルの製作工程。釉薬の調合、吹き付けする際の濃淡、焼成温度。あらゆる実験的な試みから生まれた質感のタイルは、マットから光沢のあるものまで1色あたり何種類もの表情が異なるタイルが使用されており、まさにレア感満載のシグニチャーモデルだ。