縁の下の力持ち? ビオラだけの演奏会 杉田恵理・東条慧のデュオ
これまで東京や山梨、兵庫などで演奏会を開いてきた。「マニアックな選曲なので、受け入れてもらえるか」との杉田の不安は杞憂(きゆう)だった。「客席から『大迫力だった』と興奮した反応が返ってきた」という。今回、ザ・フェニックスホールの共催公演事業に選ばれ「草の根で始めた活動がここまでたどり着けて感無量」と喜ぶ。
バイオリンと異なるビオラの魅力について、杉田は「運指のスピードが違う。重みを乗せた、充実した音を出すのが難しい」とやりがいを説明。今回、ドルジーニン「シンフォニア」など、初めて披露する2曲のほか、バイオリン2台のための曲を編曲したバルトーク「44のデュオ」、大きな楽譜をステージ上に並べて「視覚的にも面白い」というジョージ・ベンジャミンの曲などを取り上げる。「ベンジャミンは、特殊奏法も求められる。彩り豊かな音が、ビオラのイメージを変えるのでは」
全席自由、一般3000円。ザ・フェニックスホールチケットセンター(06・6363・7999)。【最上聡】