加古川・平荘小6年生が狂言披露 平之荘神社能舞台で
同校では、日本の伝統文化を理解する総合学習の一環で6年生が狂言を学び、立派な能舞台を持つ平之荘神社で21年前から発表会を開催。今ではすっかり同校の伝統行事になり、平成28年度には地元有志が「平荘狂言教室後援会」を結成し、地域を挙げて取り組みを支えてきた。
6年生は2学期当初から発表会の準備にかかり、狂言について学んだり、舞台の衣装を画用紙で手作りしたりしてきた。10月下旬からは、大蔵流狂言方の山口耕道さん=丹波篠山市=が週1回、来校して稽古をつけ、本番に向けてリハーサルも繰り返した。
こうして迎えたこの日、児童たちは「附子(ぶす)」「柿山伏」を上演。26人が交代しながら演技をつなぎ、会場を笑わせたりうならせたりした。出演した浦野瑛太君(11)は「附子を食べる場面を演じたとき、みんなが笑ってくれてよかった」と喜んでいた。
当初から指導を続けている山口さんは「子供たちはとてもまじめに取り組んでくれた。稽古を重ねるごとにうまくなっていった」と子供たちをほめた。平之荘神社の大西荘平宮司は「神社に残る能舞台を、こういう形で地域の子供たちが活用してくれるのは、本当にうれしい」と話していた。
同校は上荘小、両荘中とともに令和6年春、「両荘みらい学園」に統合される予定。狂言学習については同学園に引き継ぐ方向で検討を進めているという。