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草間彌生美術館で草間彌生の内的イメージに迫る。「心の中の詩」展が開催中
2021-12-17
草間彌生美術館で草間彌生の内的イメージに迫る。「心の中の詩」展が開催中

 作品をつくることは「もっぱら自分の内面の問題」であると語る草間彌生。その内面からあふれ出たイメージや想像力に焦点を当てた展覧会「心の中の詩」が、東京・早稲田の草間彌生美術館で開催されている。


 草間は、しばしば幼時の幻覚や内面に湧き上がるヴィジョンなど、きわめて個人的な体験からインスピレーションを受けて作品を生み出してきた。そうした作品は、1920年代にフランスで始まり後に各国へ波及した芸術運動であるシュルレアリスムに通じるものだと言える。

 本展では、無限の想像力や内的イメージに目を向けた草間のシュルレアリスム性に着目しながら、1949年の最初期作品から最新作まで幅広い表現様式を紹介している。


 1階エントランスでは、大型の立体作品《真夜中に咲く花》(2010)とともに、1950年代から草間の創作を高く評価していた美術評論家・瀧口修造らによる展覧会評や当時の展覧会の記録写真、ポスターなどの資料が映るスライドショーが展示されている。


 2階では、現存する草間の数少ない日本画作品《残夢》(1949)に注目したい。同作は、種苗業を営む生家が所有する採取場の記憶をもとに制作されたといわれるもの。前景に奇怪な植物や緑の蝶が写実的に描かれており、後景には真紅の荒野と青空の対比が浮かび上がる。同作は、草間のシュルレアリスム性が如実に表れた作品として評価されている。


 《残夢》の正面には、赤く彩色された軍手の集積による立体作品《赤い地平線》(1980)が展示室の床に広がる。またこのフロアには、50年代の初期ドローイングや渡米後の60年代のソフト・スカルプチュア、そして日本帰国後の70年代に制作されたコラージュ、世界初公開の90年代のコラージュなどが展示。シュルレアリスムの実験的な作品との共通点をうかがうことができる。


 3階では、2009年から現在まで続くアクリル絵画の連作シリーズ「わが永遠の魂」が大きな存在感を放つ。ほとんど即興的に描かれたこれらの作品には、増殖する眼や横顔、不気味さを漂わせる人物像など様々なイメージが繰り返し描かれており、草間の「心のなかに次々と湧き上がるアイデア」を実感することができる。

 4階で展示されている《I’m Here, but
Nothing》(2000/2022)は、草間が2000年代以降積極的に取り組んでいた、部屋全体を用いたインスタレーション作品のひとつ。自身の幻覚体験をもとに着想された部屋は、ブラックライト(紫外線ライト)で蛍光色に発光する無数の水玉に覆い尽くされている。中に入ると、まるで水玉になって空間のなかに消えてしまうかのような感覚が生じる。


 70年以上のキャリアのなかで、平面、立体、パフォーマンス、インスタレーションなど様々な手法で作品を精力的に創作し続けている草間。日常の現実と内面のイメージが連続したシュルレアリスム的な作品群を通し、その無尽蔵な想像力をぜひ会場で堪能してほしい。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/7ecf7d6c5af11bba6ff28546f4c3023e736c0dfa

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