食も文具も音楽も… 日本にいながら台湾満喫 文化フェスに20万人
台湾の文化組織「中華文化総会」の主催で日台交流の促進を目指して2018年に始まった。主催者によると、18、19年の2カ年で延べ約14万人が訪れた。当初は東京オリンピック開催予定の20年まで3年連続で実施される予定だったが、コロナ禍で中止となった。
3年ぶりに開かれた今回、アフターコロナの交流拡大を視野に台湾側の期待は大きく、台湾メディア15社が来日して報じた。17日の開幕式では、伝統芸能の「雷昇伝芸劇団」が太鼓の演奏や獅子舞などを披露して会場を盛り上げた。中華文化総会の江春男副会長はあいさつで「コロナが終息する兆しがあり、私たちの生活も日常に戻りつつある。無限大の交流に期待している」と呼びかけた。
イベントでは、多様性に富んだ台湾の魅力を伝えようと、若手クリエーターらが手がける個性あふれる文具やグルメなどさまざまな品が並んだ。台湾名物の夜市の雰囲気を再現したブースもあり、日本人に人気が高い南部・台南市のブースでは、かき氷を求める人が列をなした。台中市の老舗有名店で日本初進出となった台湾サンドイッチ「洪瑞珍」前は長蛇の列ができ、数時間で完売した。
ステージには2日間で8組の音楽家が登場。18日は時に大雨に見舞われながらも、ライブ演奏を楽しむ聴衆であふれた。人気バンド「滅火器」や台湾アミ族のアーティスト「Suming」は、台湾南東部で起こった地震について触れ、聴衆と共に被災地の人々の無事を願った。【鈴木玲子】