日本海海戦の偉業追憶 福岡・筥崎宮で記念大会・慰霊平和式典
今年は、明治38(1905)年の日本海海戦から117年にあたり、この行事は海戦の戦端が開かれた5月27日に日本海海戦の偉業を追憶し、世界平和を祈念するため催されてきた。海戦翌年の明治39年以来、福岡県・市の年中行事として開催され、昭和21年以後は、日本海海戦記念大会(会長=谷川浩道・福岡商工会議所会頭)が中心となって式典を継承。さらに昭和39年からは海戦の戦没者らの御霊をはじめ、日本の産業、貿易、漁業の発展の陰で犠牲となった海洋殉難者の慰霊式も併せて営んでいる。
令和2、3年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で神事のみを執り行った。今年は、感染の収束がいまだ見通せないことから、博多湾に入港した自衛艦上で行われる恒例の洋上追悼式は中止にしたが、筥崎宮での記念大祭と記念式典は通常通りの開催とした。
筥崎宮の本殿には約50人が参列した。田村邦明宮司が祝詞を奏上し、神楽が奉奏。日本海海戦記念大会の本田正寛理事長(西日本シティ銀行特別顧問)が「今ここに神前にぬかずき、往時を追想し、日本海海戦の彼我戦没者、ならびに海洋殉難者の功績をたたえ、御霊の安らかに鎮まらんことを祈るとともに、真の世界平和が一日も早く来たらんことをこいねがい、神のご加護をひたすら祈ります」と祈願文を奏上した。