新潟の綾子舞、伝承者に歓喜の声 ユネスコ無形文化遺産に41件登録
同市の桜井雅浩市長や綾子舞の伝承に携わる人たちがこの日夜、市役所でユネスコの審査の様子をオンラインで見守り、登録が決定すると万歳をして喜び合った。市長は「綾子舞の500年の歴史が世界に認められた。歴史を積み重ねてきた地域の方々に敬意を表したい」とお祝いのメッセージを送った。
綾子舞は、同市女谷(おなだに)地区の2つの集落で伝承されている。その一つ、下野集落の保存会会長の関一重さん(72)は「気持ちも新たに綾子舞の保存に取り組んでいく」。高原田(たかんだ)集落の会長の猪俣義行さん(64)も「(人口が減少する中)地域の若い人たちが次の人たちにつないでいってほしい」と期待した。
歌舞伎の始祖とされる出雲阿国の一座などが踊った女歌舞伎の面影を色濃く残す綾子舞は、芸能史上極めて価値が高いとされ、昭和51年に国の重要無形民俗文化財に指定された。
県内からは、魚沼市で江戸時代から続く盆踊り「大の阪」も風流踊の一つとして登録された。