【Japan Data】ジブリ 興行収入トップは「千と千尋の神隠し」 : 上位には2000年以降の作品がずらり
スタジオジブリの興行収入ランキングトップは『千と千尋の神隠し』(2001年)で、リバイバル上映分も含め316.8億円。2021年に『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(404.3億円)に記録を塗り替えられるまで、20年間にわたって国内興行収入1位に君臨し続け、ジブリだけではなく、日本映画を代表する作品の一つと言える。02年ベルリン国際映画祭金熊賞、03年米アカデミー賞の長編アニメ映画賞を獲得し、スタジオジブリ、宮崎駿の世界での知名度も一気に高めた。
2位は『もののけ姫』201.8億円(リバイバル上映含む)。5位の『風立ちぬ』までが興行収入100億円超で、いずれも宮崎駿監督作品。
興行的に成功した作品が観る人にとってイチ押しの1本かというと、必ずしもそうではないようだ。LINEリサーチが2022年に実施した調査で、好きなスタジオジブリ作品のトップとなった『となりのトトロ』の興行収入はわずか11.7億円で、『千と千尋の神隠し』の27分の1。3~5位の『天空の城ラピュタ』(11.6億円)、『魔女の宅急便』(36.5億円)、『風の谷のナウシカ』(22.1億円)も興行収入ではトップ10圏外だ。
1990年代末期の『もののけ姫』、2000年代初頭『千と千尋の神隠し』の大ヒットを契機にジブリ人気は盤石となった。興行収入8位までは、“afterもののけ姫” 作品が並ぶ。一方、好きな作品上位は、ジブリ初期の80年代の作品。興行的にはそれほど振るわなかったが、長年にわたって夏休み時期になると毎年のようにテレビで放映され、多くの親子が「一緒に楽しみ、一緒に感動した」体験を持つことで、時代を超え、世代を超えて愛される作品となっている。