破格のスケール!村上隆「祝幕」をお披露目、十三代目 市川團十郎白猿襲名披露公演が開幕
歌舞伎座の定式幕が上手から静々と引かれ、「それ」が徐々に姿を現すと記者席から小さなどよめきが起きた。
十三代目 市川團十郎白猿襲名披露、八代目 市川新之助初舞台の「十一月吉例顔見世大歌舞伎」がいよいよ今月7日に開幕する。2020年に予定されていたものがコロナ禍で延期となり、2年半の時を経てついに歌舞伎界随一の大名跡が復活する。
その注目の公演を華やかに彩る「祝幕」が1日、お披露目された。手がけたのは世界的なアーティスト、村上隆。團十郎襲名を記録するドキュメンタリー作品を制作中の映画監督・三池崇史が、「現代の絵師が描く現代の役者絵を作ってほしい」と村上に依頼し、團十郎との縁を繋いだという。記者発表には3人が揃って登壇した。
成田屋の家の芸である「歌舞伎十八番」の演目がすべて描かれた、幅約32メートルの祝幕。その迫力は歌舞伎座の巨大な空間を圧倒していた。中央には、成田屋の三升紋を染め抜いた袖を大きく広げた『暫』の鎌倉権五郎。『勧進帳』の弁慶や、『助六由縁江戸桜』の助六など、いずれも歴代の團十郎が得意とした役柄が勢ぞろい。『外郎売』では父と並ぶ可愛い新之助の姿もある。印象的なのは、描かれた超人的ヒーローたちの「目」だ。ひと睨みされれば無病息災という言い伝えもある、團十郎の魔力を秘めた「目」。その目が十八対、こちらを睨んでいる。その圧たるや、まさに現代の疫病を吹き飛ばす勢い。
成田屋の家の芸である「歌舞伎十八番」の演目がすべて描かれた、幅約32メートルの祝幕。その迫力は歌舞伎座の巨大な空間を圧倒していた。中央には、成田屋の三升紋を染め抜いた袖を大きく広げた『暫』の鎌倉権五郎。『勧進帳』の弁慶や、『助六由縁江戸桜』の助六など、いずれも歴代の團十郎が得意とした役柄が勢ぞろい。『外郎売』では父と並ぶ可愛い新之助の姿もある。印象的なのは、描かれた超人的ヒーローたちの「目」だ。ひと睨みされれば無病息災という言い伝えもある、團十郎の魔力を秘めた「目」。その目が十八対、こちらを睨んでいる。その圧たるや、まさに現代の疫病を吹き飛ばす勢い。