『22年春闘スタート…昨年は1%台に沈んだ賃上げ率、回復なるか』への皆さんの反応まとめ
【図表】春闘の平均賃上げ率推移 経団連の十倉雅和会長は開会のあいさつで「賃金引き上げと総合的な処遇改善に取り組むことが非常に重要だ」と語った。 昨年は1%台に沈んだ賃上げ率が、どこまで回復するかが最大の焦点となる。経団連は2022年春闘の指針で、収益が高い水準で推移・増大した企業は「(基本給を底上げする)ベースアップ(ベア)の実施を含めた、新しい資本主義の起動にふさわしい賃金引き上げが望まれる」とした。岸田首相が期待する「3%超」に配慮した格好だ。 連合の春闘方針では、ベアで2%程度、定期昇給分を合わせると計4%程度の賃上げを求めている。労働者の日々の生活を支える月例賃金(月給)の上昇を重視する。 一部の企業は賃上げに前向きだ。大和証券グループ本社は、国内約1万3000人のグループ社員を対象に3%以上の賃上げを実施する方針を示した。 一方で、航空や観光、外食といった業種は、今もコロナ禍に苦しみ続ける。航空会社の労働組合が加盟する航空連合は、ベアと一時金(ボーナス)の要求額の目安を、2年連続で設けないと発表した。 経団連の春闘指針は苦境にある企業に対しては、「事業継続と雇用維持を最優先にしながら、自社の実情にかなった対応を見いだすことが望まれる」とした。春闘の月給引き上げ率が3%を超えたのは、経団連による大手企業を対象とした集計で1994年(3・10%)まで遡る。 今回の春闘では、年功型賃金を特徴とする日本型雇用システムの見直しなども論点となる。産業別や個別企業の交渉が2月以降に本格化し、3月中旬に集中回答日を迎える見通しだ。