原坂一郎の子育て相談 家の中で野球をする息子たち
小学生と中学生の息子が、階段の壁を両手両足で突っ張りながらよじ登ったり、リビングでバッティング練習やキャッチボールをしたり、かなりワイルドです。近所の公園ではなかなか野球もできないので、家の中で練習をしているようです。初めは軽くキャッチボールくらいでしたが、だんだんやることが派手になり、壁紙が剝がれたり壁がへこんだり…。休日はバッティングセンターや広い公園へ行ったりしますが、平日はそうもいきません。ただ、やるなとも言えず、みなさんの家庭ではどうしているのでしょう?
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確かにワイルドな息子さんたちですが、それを「やるなとも言えず」だなんて、親御さんもなかなかワイルドですね。他の家はどうしているかとのことですが、ほとんどの家庭は禁止で、公認している方が珍しいと思いますよ。
そういうわが家は、実を言うと公認していました。長男は息子さんとまったく同じで、階段の壁を両手足で突っ張りながらスルスルとのぼり、次男は家でドッジボール。弓道に興味を抱いた娘は、5メートル離れた紙製のマトをめがけて玩具の弓矢を放ち、マトの下にあったタンスには今も命中した痕が残っています。
息子さんたちとわが子の共通点は、そのスポーツが大好きなのですよね。その楽しみを奪うのも、と思う親心も同じようですが、家でやると家具の破損やケガなどに必ずつながります。
息子さんたちはどんどんエスカレートしているようなので、何かが起こる前に、理由だけはちゃんと話して、そろそろ禁止にしてもいいと思いますよ。わが家も禁止にしましたが、それまではやれた満足感があるからか、素直に従いました。普通は最初から禁止になりますからね。息子さんたちもきっと満足していますよ。
エネルギーを持て余しているようですので、休日は体を動かす遊びをたっぷりさせてやってください。ただし屋外で、ね。ときどきは親が一緒にやってあげると喜びますよ。(こどもコンサルタント)
■プロフィル
はらさか・いちろう 23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。