京都で現代アートとモダニズム建築を同時に味わう『Art Collaboration Kyoto』ヘ。
『Art Collaboration Kyoto』(ACK)は11月18日から20日まで、〈国立京都国際会館〉で開かれるアートフェア。現代美術にフォーカスしたアートフェアとしては国内最大規模のものだ。
今年の参加ギャラリーは60軒あまり。「Gallery Collabrotaion」と題したセクションでは日本国内のギャラリーがホストとして日本国外に拠点のあるギャラリーをゲストに迎え、共有のブースで2つのギャラリーが扱う作品を見せる。国内と国外、それぞれに特徴のある作家を堪能する楽しみがある。
〈国立京都国際会館〉でのもう一つのセクション「Kyoto Meetings」は京都に縁のあるアーティスト、または京都をテーマにしたグループ展形式で展示されるもの。京関西の作家を積極的に扱うギャラリーなどが出展する。
今回は上記のほかにサテライト・プログラムとして11月10日から20日まで、通常は内部非公開の〈本願寺伝道院〉で展覧会『Flowers of Time』が開催されるのも見逃せない。「時間の花」というテーマのもと、ACKプログラムディレクターの山下有佳子がキュレーションした。
『Flowers of Time』に登場するのはフェリックス・ゴンザレス=トレス、ユージーン・スタジオ/寒川裕人、加藤慎也、リー・ミンウェイ(李明維)、中川幸夫、小瀬真由子、コア・ポア、佐々木類、エレーヌ・ストッキの9組。すべての人に平等に与えられた「時間」という概念について問いかける。
〈国立京都国際会館〉はDocomomo JAPANにも選定されている大谷幸夫設計のモダニズム建築の傑作だ。〈本願寺伝道院〉は、〈築地本願寺〉などで知られる伊東忠太の設計によるもの。イギリス風のレンガ壁やイスラム様式のドームなど、さまざまなスタイルを折衷させた伊東忠太らしい建築だ。京都の歴史と現代アートと建築を味わいながら、秋の旅を楽しみたい。