小5いじめ記録を神戸市教委が隠蔽、議会で虚偽答弁 18年経て第三者委が認定
報告書や関係者によると、男性は平成17~18年、市立小で複数の同級生から暴行を受けたり、計約50万円を取られたりした。男性側が同級生の保護者を相手取った民事訴訟では、1、2審ともにいじめが認定されたが、訴訟などを通じて市教委は「保護者の意向で被害者から1回しか聞き取りができておらず、十分な調査ができなかった」として、いじめを認めてこなかった。
男性側は23年以降、いじめと認定するよう求めて市議会に陳情し、令和2年11月に市教委が設置した第三者委が調査を開始。翌年、それまで男性側の情報公開請求に対し、市教委が「不存在」としていた学校作成の男性への聞き取り文書があることが判明した。
市教委はこの文書を不存在とした理由について、メモや備忘録の域を出ず、公文書に当たらないと判断したとしていたが、第三者委は「意図的に公文書から除外した行為は隠蔽行為と評価せざるを得ない」と指摘。さらに、つじつまを合わせるために市議会で虚偽答弁を重ねたとし、「非常に悪質な行為」と指弾した。