画家・工藤麻紀子が国内美術館で初の個展開催@平塚市美術館
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現実と夢が混在した心象風景を描くことで知られる画家・工藤麻紀子。国内美術館初となる本展では、インスタレーションや新作を含む約120点に及ぶ作品を通して現在までの活動を紹介する。
工藤は青森県に生まれ、2002年に女子美術大学油画科を卒業。大学在学中より注目され、現代の絵画表現を紹介するグループ展でも継続的に取り上げられるなど、日本のアートシーンを語る上で欠かせない画家の一人に数えられる。14年からの5年間は平塚市内にアトリエをかまえ、現在まで個展を中心に活動。 デビュー当初は鮮やかな色彩とポップなイメージを強調した作風で脚光を浴び、マティスやボナールに通じる色彩と装飾性を兼ね備えた作品は国際的にも高く評価されている。
身近な出来事に対する思いを作品に投影させる描き方は、初期から一貫したスタイル。その画面には普段の生活で見聞きしたもの、住む土地や記憶が一体となって夢の中のような混沌とした風景が広がっている。
記憶にある風景や出来事を呼び覚ますような、親密さとストーリー性を内包する工藤麻紀子の作品世界。この機会に、ぜひ体験してみよう!
Text : Akiko Kinoshita