舞妓から芸妓へ 41年の歩み見守る写真家 京都で作品展
梅ぎくさんの舞妓としての店出しは1981年。上七軒では四半世紀ぶりとなる舞妓誕生で、溝縁さんは月刊誌の取材で訪れて「慶事」を知った。
石川県加賀市出身で、テレビで見た舞妓の姿に憧れて別天地に飛び込んだ少女は当時、16歳になったばかり。唇に紅をさす手つきも表情も、こわ張っていた。花街にとって舞妓を育てるのは、手間も時間もかかる。自分に向けられる期待と心配のなか、梅ぎくさんは、舞う楽しさにのめり込む。
それから40年あまり。2021年6月の五花街合同公演「都の賑(にぎわ)い」では、堂々と独り舞台を務めた。カメラで舞台の姿を追った溝縁さんは、「風格に感じ入り、梅ぎくさんの40年を見せたいと思った」。
最新作は、22年5月の稽古(けいこ)場での姿。梅ぎくさんは「まだ何も胸張ることできてしまへんけど、上七軒があって私があることを皆さんに見ていただけたら」と話した。
6月7日までで、1日休館。無料。午前11時~午後6時(最終日は同3時まで)。ギャラリー古都は、河原町通蛸薬師の三條サクラヤビル6階(電話075・257・2666)。