『野党共闘は実質消失? リベラルの行方は立憲・泉健太代表の手腕にかかる〈AERA〉』へのみんなの感想まとめ
【写真】沖縄県名護市辺野古の沿岸部* * *
野党の状況を喜んでいるのが自民党だ。野党がバラバラに戦った13年の参院選では、当時31あった1人区で29勝2敗と圧勝したからだ。
遠藤利明選挙対策委員長は昨年12月、「衆院選は決して楽な選挙ではなかった。相手方の色々な混乱があって、連合会長が共産党(との共闘は)ダメよと、そんな話をしていたこともあって勝たせていただいた」と衆院選を総括した。自民側は、野党共闘路線を葬り去ろうとする連合幹部らとの接触を重ねる。国会運営でも、維新と国民民主を衆院憲法審査会の「与党側」の幹事懇談会の枠組みに入れることに成功し、野党第1党の立憲の孤立化を図ろうとしている。
そうした包囲網のなかで、枝野氏から立憲代表を引き継いだ泉健太氏は「リベラル」の旗を堅持しようと必死だ。通常国会召集前に出演したラジオ番組では党をこうアピールした。
「これまでリベラルとか、平和という立場でやってきています。今の政権の権力の暴走とか、ともすれば軍拡競争みたいな形になってしまいがちな外交環境だが、抑制的な立場でチェックをする力にはたけている」
代表質問では、現行憲法を尊重する姿勢を打ち出し、改憲に前のめりな政党を牽制。23日投開票の沖縄県名護市長選でも共産、れいわ新選組、社民各党と推す米軍辺野古基地移設反対派の候補の支援に力を入れる。新型コロナの感染拡大のため、4党そろい踏みでの名護入りは実現しなかったが、日米地位協定の改定や辺野古移設の中止を訴えるビデオメッセージを寄せた。
旧国民民主との合流を経た現在の立憲の衆院議員は、17年衆院選を希望の党で戦ったメンバーが旧立憲出身の倍近くいる。泉氏もその一人だ。国民民主を「兄弟政党」と呼び、民間産別も含めた連合との関係を重視する。昨年11月の代表選では「立憲が背負っている負のイメージを前向きなものに転換しないといけない」と刷新を訴えた。このため、立憲のもともとの支持者からは党の変質を危惧する意見が絶えない。前へ123次へ1/3ページ