埼玉中高入試最新動向 公立高入学者選抜方法しっかり把握を
入学者選抜方法は、学力検査の得点に調査書の得点を加えます。さらに一部の学校では、実技試験・面接が課され、この得点を加えた総合得点で判断されます。また、選抜には第1次選抜、第2次選抜、第3次選抜まであり、第1次では定員の60~80%、第2次では定員の20~40%を選抜します。学力検査と調査書の得点比率は各学校で異なります。第3次は第2次で入学許可候補者とならなかった者から選抜し、実施しない学校もあります。
学力検査は1回で、国語・社会・数学・理科・英語の5教科入試です。試験時間は各教科50分で、原則として各教科100点満点ですが、一部学校の理数科・外国語科などで傾斜配点が行われます。国語では作文が、英語ではリスニングの出題があります。基本的に全校同じ問題が出題されますが、数学・英語については、一部応用的な内容を含む「学校選択問題」を採択する学校もあり、今春の入試では上位校を中心に22校が導入しました。
調査書の得点については、中学1年生~中学3年生の3年分の、9教科5段階評価である「評点(いわゆる内申点)」を足しあげます。学年ごとの比率は学校が設定するので、各校で異なりますが、どの学校も学年が上がるにつれて比率を上げる傾向です。例えば中1:中2:中3の評点を1:1:2といった具合です。また、学校によっては、部活動・生徒会活動などの「特別活動等の記録」、資格やボランティア活動などの「その他の項目」においても得点が加算されます。
公立高校の入試の仕組み、志望校の選抜基準を正しく理解しておきましょう。(栄光ゼミナール高校入試責任者・松田裕太郎)