香港初のゲルハルト・リヒター展が開催へ。クラプトン旧蔵の作品も
によって、香港初となるゲルハルト・リヒター展「GERHARD RICHTER: ABSTRAKTE BILDER」が開催される。会期は3月18日~4月28日。
本展は、世界各国のコレクションからの作品提供を受けて開催されるもの。1982年のドクメンタ7に展示され、後にリヒターを象徴するシリーズとなるアブストラクトペインティングの始まりを予告した《Gelbgrün
(Yellow-Green)》(1982)や、伝説的なギターリスト、エリック・クラプトンが所蔵していた《Abstraktes Bild
809-4》(1994)などがハイライトとなる。
香港の国境が完全にオープンしたことを受け、今年のアート・バーゼル香港の会期中(3月21日~25日)
には世界中のコレクターやアート関係者が同市を訪れることが予想されている。寺瀬は同フェアと同時期に開催される本展の開催について、「リヒターは、アジア圏内でもっとも人気のある作家のひとりです。過去数年にわたり、アジア域内でその関心の高まりを体感してきた者として、香港で初となるゲルハルト・リヒター展を開催できることを心より光栄に思います」とコメントしている。
2020年10月、サザビーズ香港のオークションでリヒターの《Abstraktes Bild
(649-2)》(1987)が約2800万ドル(約30億円)で落札され、アジアのオークションにおいて欧米作家作品として過去最高額を記録した。昨年から今年にかけて
東京と愛知で開催されたリヒター展は大きな話題を集め、多くの鑑賞者の心を掴んだ。
今回の香港展についてArt Intelligence
Globalの共同創設者であるカペラッツォはこう続ける。「アジア、アメリカ、ヨーロッパの素晴らしきコレクションより作品をお預かりし、多くの作品がアジア初公開となるこのゲルハルド・リヒター展を開催できることを大変嬉しく思います。香港にたくさんの訪問者をお迎えし、我々が生きる現代におけるもっとも素晴らしい作家のひとりであるリヒターの作品群をご覧いただけることを楽しみにしています」。