関祐介のデザインでリニューアル。予定調和を壊す〈sacai Aoyama〉の新空間とは?
店内に入ると、床の高さがさまざまに変容した空間が広がる。関が生み出した「NEW FLOOR」という、床のレベル差を変えて新たな空間を作り出す手法が用いられている。
「建物自体が小部屋の集まりなので、横へのアプローチを放棄しました。どうすれば空間を拡張できるかを考えて、上下の高さを触るというアプローチを思いつきました」
元の床を大胆に抜いて、〈sacai Aoyama〉の前に入っていた店舗の床が現れるなど、自由に高さを変化させた空間は、開放的で広々とした印象を与える。以前の店舗空間はあまり意識せず、あくまで「箱」として捉え、新たなデザインを構想していったという。階段の上に階段を重ねる仕様や、カーペットを重ねて作り上げた階段など、細部にまでこだわりが光る。