学習に「新聞作成」を積極導入 青山学院中等部
国語の授業では2年生が、産経新聞のオリジナル号外作成アプリ「かんたん号外くん」を使い、「平家物語」から、那須与一(なすのよいち)の「扇の的」を題材に新聞を作った。
展示された号外には「与一、一撃で射抜く」などストレートに表現された見出しが並んだ。一方、「与一、人々の心を射る」「でかした那須与一 扇に見事命中 大成功!の、その後で…」とひねりを加えたものも。
指導した林謙二教諭は「見出しには、記事の要約のほか、読む人の心をくすぐり、興味をそそる働きもある。生徒は工夫していたのが分かる」、達富悠介教諭は「状況や場面に応じて、必要な情報を最低限の文章で表現するコンパクトライティングという技術がある。見出しは、コンパクトライティングを学ぶのにふさわしい」と評価した。
社会科は、1年生が天平文化や国風文化など、2年生が江戸時代の人物をテーマにした「歴史新聞」を作成した。
「伊能忠敬 歩いて作った初めての日本地図」「菱川師宣 浮世絵 時代を超えて愛された芸術」などの見出しが紙面に躍った。
三好文子教諭は「社会科では地理か歴史分野で3年間に1回は作成させている。生徒の知識量は差があるが、新聞にすると知識が足りない部分を調べたり、分かりやすく表現するために見出しや紙面を工夫したりしてテーマについて主体的に学べているように感じている。夏休みなど長期休暇にじっくり取り組んでほしい」と話す。
新聞作成について、同校では理科でも学習のまとめに使うなど、教科を超えて活用されている。